「光回線なのに遅い」「夜になると動画が止まる」と感じていませんか?
光回線が遅い原因は1つではなく、端末・Wi-Fi・ルーター・回線設定・建物の配線方式など複数の要因が絡み合っています。
この記事では、マイナビニュース ヒカリノトリセツ運営チームが上から順にチェックするだけで原因を特定できる7ステップの診断チェックリストを解説します。
【 この記事でわかること 】
- 光回線が遅い7つの原因と、それぞれの具体的な改善方法
- 自分の環境で何が原因かを特定する診断フロー
- 改善しても直らない場合の乗り換え判断基準
まずは「今の速度がどのレベルなのか」を把握するために、以下の表で速度目安をまとめています。
| 用途 | 必要な下り速度 | 判定 |
|---|---|---|
| Webサイト閲覧・メール | 1〜10Mbps | 問題なし |
| YouTube(HD画質) | 5〜20Mbps | 問題なし |
| YouTube(4K画質) | 25〜50Mbps | やや余裕が必要 |
| Zoom・Teams等のビデオ通話 | 10〜30Mbps | 問題なし |
| オンラインゲーム | 30〜100Mbps(+Ping値重要) | 余裕が必要 |
| 大容量ファイルのダウンロード | 100Mbps以上推奨 | 速いほど快適 |
自分の利用用途に必要な速度が出ていない場合は、改善方法を試していきましょう。
目次
光回線が遅い7つの原因と改善方法【一覧】
光回線が遅い原因は大きく7つに分類できます。
以下の一覧表で全体像を把握し、自分に該当しそうな原因から詳細を確認してください。
| # | 原因 | 改善方法 | 詳細 |
|---|---|---|---|
| 1 | 端末(PC・スマホ)の性能不足・設定 | OS更新・再起動・買い替え | → STEP 2へ |
| 2 | Wi-Fi環境の問題(距離・干渉・周波数帯) | 5GHz接続・設置場所変更・メッシュWi-Fi | → STEP 3へ |
| 3 | ルーターが古い・LANケーブルの規格不足 | Wi-Fi 6対応ルーターに買い替え・CAT5e以上に交換 | → STEP 4へ |
| 4 | IPv6(IPoE)に未対応 | プロバイダにIPv6オプション申込・対応ルーターに変更 | → STEP 5へ |
| 5 | マンションの配線方式(VDSL)の限界 | IPv6対応・光配線への切替交渉・ホームルーター | → STEP 6へ |
| 6 | 回線・プロバイダの混雑 | 時間帯を変えて測定・プロバイダ変更 | → STEP 7へ |
| 7 | 回線そのものの品質・障害 | 事業者に品質調査を依頼・乗り換え検討 | → STEP 7へ |
重要なポイントとして、原因の多くは「回線そのもの」ではなく、端末・Wi-Fi・ルーターなどユーザー側の環境にあることが挙げられます。
回線の乗り換えを検討する前に、まずはSTEP 1〜6の手元でできる対処法を試してみましょう。
自分がどの原因に該当するかわからない場合は、次の診断ツールで確認できます。
【診断ツール】あなたの回線が遅い原因を特定する
診断ツールが利用できない環境の方は、以下のテキスト判定で原因を絞り込めます。
【簡易判定チャート】
- 有線接続で速い + Wi-Fiだけ遅い → STEP 3(Wi-Fi環境)またはSTEP 4(ルーター)を確認
- 有線でも遅い + 夜だけ遅い → STEP 5(IPv6)またはSTEP 6(配線方式)を確認
- 有線でも遅い + 常に遅い → STEP 7(回線・乗り換え)を確認
判定の第一歩として、まずは現在の速度を正確に測定することから始めましょう。
【STEP 1】まず速度を測定する── 問題の「見える化」が第一歩

「遅い」と感じていても、実際の速度を数値で確認しなければ原因の切り分けはできません。
速度測定は原因特定の中で重要です。
おすすめの速度測定ツール
速度測定には以下の無料ツールが便利です。
| ツール名 | 特徴 | おすすめの人 |
|---|---|---|
| Fast.com | Netflix提供、ワンクリックで測定できる | 手軽に測りたい人 |
| みんなのネット回線速度(みん速) | 他ユーザーの実測値と比較可能 | 自分の速度が平均と比べてどうか知りたい人 |
| Speedtest by Ookla | Ping値も測定可能 | オンラインゲーマー |
測定時は以下の3点を守ると、正確な数値が得られます。
- 有線接続で測定する(Wi-Fiの影響を排除するため)
- 時間帯を変えて複数回測定する(朝・昼・夜の3回推奨)
- 他の端末の通信を止める(帯域の競合を避けるため)
特に「有線接続での測定」は、回線自体の速度とWi-Fi環境の速度を切り分ける上で欠かせません。
測定結果の判定基準
測定結果が出たら、以下の判定基準に照らし合わせて原因の目星をつけましょう。
| 測定結果(下り) | 判定 | 考えられる原因 |
|---|---|---|
| 100Mbps以上 | 正常 | 体感が遅いならWi-Fiか端末の問題 → STEP 2〜3へ |
| 30〜100Mbps | やや遅い | ルーター・IPv6設定を確認 → STEP 4〜5へ |
| 10〜30Mbps | 遅い | 配線方式か回線混雑の可能性 → STEP 6〜7へ |
| 10Mbps未満 | 非常に遅い | 回線そのものに問題の可能性 → STEP 5〜7へ |
有線接続で100Mbps以上出ているのにWi-Fiだと遅い場合、回線ではなくWi-Fi環境に問題があります。
この場合は回線の乗り換えをしても改善しないため、STEP 3〜4の対処を優先しましょう。
【STEP 2】端末(PC・スマホ)を確認する
回線速度に問題がなくても、端末(PC・スマホ)の状態が悪いと体感速度は大幅に低下します。
端末側の問題は見落とされやすいですが、別の端末で速度を測定して比較するだけで簡単に切り分けができます。
端末が原因で遅くなるケース
以下のいずれかに該当する場合、端末側が速度低下の原因である可能性が高いです。
- OSやブラウザのアップデートが溜まっている:セキュリティパッチ未適用でブラウザの動作が重くなる
- バックグラウンドでアプリが大量に動作している:クラウド同期やアプリ更新が帯域を消費する
- 端末のスペック不足:メモリ4GB以下のPCはブラウザのタブを多く開くだけで処理が追いつかなくなる
- ウイルス対策ソフトの過負荷:リアルタイムスキャンが通信速度に影響する場合がある
端末の問題は「回線が遅い」と誤認しやすい典型的なケースです。
端末が原因の場合の対処法
端末が原因と疑われる場合は、以下を上から順に試してください。
- OS・ブラウザを最新版にアップデートする
- 不要なアプリ・タブを閉じる
- 端末を再起動する
- 別の端末で速度を測定する → 端末Aだけ遅い場合は端末の問題が確定
- 5年以上前の端末であれば買い替えを検討する
特に「別の端末で測定する」は最も確実な切り分け方法です。
スマホとPCの両方で測定し、片方だけ遅い場合はその端末に原因があると判断できます。

プロのアドバイス 💡
お使いのPCやスマホ、ゲーム機のスペックが、その速度を引き出すスペックがあるのかが問題なことがあります。
例で言うと、古いiPadは処理速度が遅く、iPad発売当時のコンテンツ(youtubeやゲーム)などであれば対応できましたが、年々コンテンツの容量が増えてくるので、受け皿の処理が遅いと回線の速度ではなく、まず端末の買い替えを検討した方がいい場合があります。
【STEP 3】Wi-Fi環境を見直す
「回線は速いのにWi-Fiだと遅い」という症状は、最も多い速度低下の原因の一つです。
有線接続では問題なく速度が出ている場合、Wi-Fi環境を見直すことで大幅に改善する可能性があります。
Wi-Fiが原因で遅くなるケース
Wi-Fiの速度低下は、主に以下の4つの要因で発生します。
- ルーターと端末の距離が遠い・壁や床を挟んでいる:Wi-Fi電波は壁1枚ごとに大幅に減衰する
- 電子レンジ・Bluetooth機器との電波干渉(2.4GHz帯):電子レンジ使用中だけ速度が落ちるのは典型的な症状
- 接続端末数が多すぎる:家族全員がスマホ+PC+タブレットで接続すると、ルーターの処理能力を超える場合がある
- 2.4GHz帯だけに接続している:5GHz帯に対応している端末でも、初期設定で2.4GHz帯に接続されていることがある
これらの問題は回線を乗り換えても解決しないため、まずWi-Fi環境の改善を優先すべきです。
周波数帯(2.4GHz / 5GHz / 6GHz)の違い
Wi-Fiの周波数帯は速度・安定性に直結します。
以下の比較表を参考に、自分の利用環境に合った周波数帯を選んでください。
| 周波数帯 | 速度 | 障害物への強さ | 干渉の受けやすさ | 到達距離 | おすすめの用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2.4GHz | 遅め | 強い | 受けやすい | 広い | 離れた部屋・IoT機器 |
| 5GHz | 速い | 弱い | 受けにくい | 中程度 | ルーター近くでの動画・ゲーム |
| 6GHz(Wi-Fi 6E/7) | 非常に速い | 弱い | 非常に受けにくい | 狭い | 高速通信が必要な用途 |
接続先SSIDを5GHz帯に変更するだけで、速度が改善するケースは非常に多いです。
ルーターのSSID名に「5G」や「A」が含まれるものが5GHz帯、「2G」や「G」が含まれるものが2.4GHz帯であることが一般的です。
Wi-Fi環境の対処法
Wi-Fi環境を改善するには、以下の対処法を試してください。
- ルーターの設置場所を見直す:床置きから棚の上(1〜1.5mの高さ)へ、できるだけ部屋の中心に近い場所に設置する
- 5GHz帯のSSIDに接続する:速度が大幅に改善する最も手軽な方法
- 中継器・メッシュWi-Fiの導入を検討する:広い間取りや2階建て以上の住宅では効果が大きい
- 有線LAN接続を試す:Wi-Fiのみ遅いことが確認できれば、Wi-Fi環境が原因と確定できる
メッシュWi-Fiは、複数のアクセスポイントでWi-Fiエリアを拡張する仕組みです。
TP-LinkやBUFFALOの2台セットモデルなら1万円前後で導入でき、3LDK以上の間取りでもWi-Fiが安定します。
【STEP 4】ルーター・LANケーブルを確認する
Wi-Fi環境を見直しても改善しない場合、ルーターやLANケーブルの規格が古い可能性があります。
特に5年以上前に購入したルーターや引越し先に最初から設置されていたLANケーブルは、回線の速度をフルに活かせていないケースが多いです。
ルーターが原因で遅くなるケース
ルーターが速度低下の原因となるのは、主に以下の4つのパターンです。
- ルーターが古い(Wi-Fi 4以前 = 2013年以前のモデル):そもそもの最大速度が低い
- ルーターの処理能力不足(同時接続台数オーバー):スマホ・PC・タブレット・IoT機器の合計が推奨接続台数を超えている
- ファームウェアが古い:メーカーのアップデートを適用していないと、不具合が修正されず速度に影響する
- ONU(光回線終端装置)の不具合:ONUのランプが正常点灯していない場合は故障の可能性がある
ルーターの不調は見た目ではわかりにくいため、「再起動で改善するかどうか」をまず試すのが効果的です。
Wi-Fiルーター世代別比較表
自分のルーターがどの世代に該当するかを確認しましょう。
ルーター本体の型番をメーカーサイトで検索すれば、対応規格がわかります。
| Wi-Fi規格 | 策定年 | 最大速度(理論値) | 対応周波数 | 買い替え目安 |
|---|---|---|---|---|
| Wi-Fi 4(802.11n) | 2009年 | 600Mbps | 2.4GHz+5GHz | 即買い替え推奨 |
| Wi-Fi 5(802.11ac) | 2013年 | 6.9Gbps | 5GHz | 1ギガ回線なら使用可、10ギガなら買い替え |
| Wi-Fi 6(802.11ax) | 2019年 | 9.6Gbps | 2.4GHz+5GHz | 現行の標準、問題なし |
| Wi-Fi 6E(802.11ax拡張) | 2021年 | 9.6Gbps | 2.4GHz+5GHz+6GHz | 最新、高速環境向け |
| Wi-Fi 7(802.11be) | 2024年 | 46Gbps | 2.4GHz+5GHz+6GHz | 最新、10ギガ回線向け |
Wi-Fi 4(802.11n)のルーターを使っている場合は、ルーターが速度の妨げになっている可能性が非常に高いです。
Wi-Fi 6対応ルーターは5,000〜10,000円で購入できるため、コストパフォーマンスの面でも買い替えがおすすめです。
LANケーブルのカテゴリ確認
意外と見落としがちなのが、LANケーブルの規格です。
ケーブルに印字されている「CAT5e」「CAT6」等の文字で確認できます。
| カテゴリ | 最大速度 | 判定 |
|---|---|---|
| CAT5 | 100Mbps | NG(即交換) |
| CAT5e | 1Gbps | 1ギガ回線ならOK |
| CAT6 | 1Gbps | 1ギガ回線ならOK |
| CAT6A | 10Gbps | 10ギガ回線にも対応 |
古いCAT5ケーブルを使っていると、1ギガ回線を契約していても最大100Mbpsで頭打ちになります。
ONU〜ルーター間、ルーター〜PC間のすべてのケーブルを確認してください。
ルーター・LANケーブルが原因の場合の対処法
ルーター・LANケーブルが原因と疑われる場合は、以下を順に試してください。
- ルーター・ONUの再起動:電源を抜いて30秒待ってから再接続する(内部のメモリがクリアされ、速度が改善することがある)
- ルーターのファームウェアを更新する:メーカーの管理画面(192.168.1.1等)からアップデートを確認する
- 5年以上前のルーターなら買い替えを検討する:Wi-Fi 6対応モデルが5,000〜10,000円で購入可能
- LANケーブルをCAT5e以上に交換する:CAT5ケーブルを使用している場合は最優先で交換
- ONU故障の場合は回線事業者に連絡して交換を依頼する:ONUは回線事業者の所有物のため、無償交換が基本
「再起動」は最も手軽で効果が出やすい対処法です。
ルーターは長期間稼働し続けると内部処理が蓄積し、速度低下を引き起こすことがあります。
【STEP 5】IPv6(IPoE)接続を確認する
「昼は速いのに夜だけ遅い」という症状がある場合、IPv6(IPoE)接続に切り替えることで劇的に改善する可能性があります。
これはルーターや端末の問題ではなく、インターネットへの接続経路の問題です。
IPv6とIPv4の違いが速度に与える影響

IPv4とIPv6の速度差は、接続方式の仕組みの違いから生じます。
- IPv4(PPPoE):混雑するポイント(網終端装置)を経由するため、利用者が集中する夜間に速度が低下しやすい
- IPv6(IPoE):混雑ポイントを迂回する経路でインターネットに接続するため、夜間でも速度が安定しやすい
具体的なイメージとしては、IPv4が「渋滞する一般道」、IPv6が「空いているバイパス道路」のような違いです。
「平日昼は100Mbps以上出るのに、夜になると10Mbps以下になる」という場合は、IPv4(PPPoE)接続が原因である可能性が非常に高いです。
👉IPv6・IPoEとは?図解でわかる仕組みと速度が上がる理由
自分の接続がIPv6かどうか確認する方法
現在の接続がIPv6かIPv4かは、以下の方法で簡単に確認できます。
- 確認サイトにアクセスする:test-ipv6.comにアクセスするだけで、IPv6に対応しているかどうかが即座に判定される
- ルーターの管理画面で確認する:ブラウザのアドレスバーに「192.168.1.1」等を入力し、接続方式(PPPoE/IPoE)を確認する
- プロバイダのマイページで確認する:契約中のオプション一覧に「IPv6」「v6プラス」「transix」等の記載があればIPv6対応
最も手軽なのは確認サイトにアクセスする方法で、スマホからでも10秒程度で確認できます。
接続方法が原因の場合の対処法
IPv4接続だった場合は、以下の手順でIPv6に切り替えましょう。
- プロバイダにIPv6(IPoE)オプションを申し込む:多くのプロバイダでは無料で申込可能(GMOとくとくBB、So-net、BIGLOBE等)
- IPv6対応のルーターを使用する:IPv6非対応のルーターでは、オプションを申し込んでもIPv6接続はできない
- ルーターの設定で「IPv6パススルー」や「v6プラス」を有効にする:ルーターの管理画面から設定変更が必要な場合がある
- プロバイダがIPv6に非対応の場合はプロバイダ変更を検討する:光コラボなら事業者変更で簡単にプロバイダを変更できる
IPv6への切り替えは、費用0〜数百円で実行でき、速度改善効果が最も大きい対処法の一つです。

プロのアドバイス 💡
正直、どの光回線を使ってもIPv6さえ使えれば速度の不満はほぼ出ません。
まずはIPv6対応かどうかを確認するのが、最もコスパの良い改善策です。
【STEP 6】建物の配線方式を確認する(マンション向け)

マンションにお住まいの方で、STEP 1〜5の対処をしても速度が改善しない場合は、建物の配線方式が障害になっている可能性があります。
配線方式は3種類あり、どの方式が導入されているかで速度の上限が決まります。
3つの配線方式と速度の違い
マンションの配線方式は、壁の差込口(コンセント)の形状で見分けることができます。
| 配線方式 | 最大速度 | 見分け方(壁の差込口) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 光配線方式 | 1Gbps | 光コンセント(SC型コネクタ) | 各部屋まで光ファイバーで最も速い |
| LAN配線方式 | 100Mbps〜1Gbps | LANコンセント(RJ-45) | ケーブルの規格で速度が変わる |
| VDSL方式 | 最大100Mbps | モジュラージャック(電話線型) | 電話線を利用、速度に限界あり |
VDSL方式は構造上100Mbpsが上限です。
どんなに高速なプランを契約しても、どんなに高性能なルーターを使っても、VDSL方式である限り100Mbps以上の速度は出ません。
壁の差込口が電話線と同じモジュラージャック型であれば、VDSL方式の可能性が高いです。
VDSLで遅い場合の現実的な選択肢
VDSL方式で速度に不満がある場合、以下の選択肢があります。
- IPv6(IPoE)接続に変更する:VDSL方式でも混雑を回避し、上限の100Mbpsに近い速度を出せる可能性がある(STEP 5参照)
- 管理会社に光配線方式への切り替えを交渉する:費用・期間がかかるケースが多いが、マンション全体の資産価値向上にもつながるため交渉の余地はある
- 戸建てタイプの光回線を個別に引く:マンションでも低層階であれば可能な場合がある(要管理会社確認)
- 5G対応ホームルーターに切り替える:5Gエリア内であれば100Mbps以上出る可能性があり、工事不要で導入できる
最も手軽で効果が期待できるのは「IPv6への切り替え」です。
VDSL方式でもIPv6に変更するだけで、20〜30Mbps程度だった速度が80〜90Mbpsまで改善するケースもあります。

プロのアドバイス 💡
マンションに既存の光回線設備が入っていても、電柱から直接自室に引き込む「戸建てプラン」を契約できるケースがあります。管理組合の許可が必要ですが、諦める前に一度確認してみてください。
また、電柱からの引き込みは通常3階程度が限界ですが、建物の配管(MDF室経由など)を使えば高層階でも個別回線を引けることがあります。工事業者に「配管経由でいけるか」を確認してみましょう。
戸建てで遅い場合
戸建ては基本的に光配線方式のため、配線方式が原因で遅くなるケースは少ないです。
戸建てで遅い場合はSTEP 1〜5の原因が大半を占めます。
それでも改善しない場合は、回線事業者に連絡してONU・ルーターの交換を依頼するか、回線の品質調査を依頼しましょう。
【STEP 7】回線の混雑・プロバイダを確認する── それでも遅いなら乗り換えを検討
STEP 1〜6の対処をすべて試しても改善しない場合は、回線そのものに問題がある可能性があります。
この場合は、プロバイダの変更や回線の乗り換えを検討するタイミングです。
回線混雑が原因のケース
回線混雑による速度低下は、以下のような状況で発生します。
- 同じマンション・地域で同じ回線の利用者が多い:帯域を共有するため、利用者が増えると速度が低下する
- フレッツ光系(光コラボ含む)は利用者数が多い:国内シェアが圧倒的に大きく、夜間のピーク時間帯に混雑が起きやすい
- 通信障害が起きている:回線事業者・プロバイダの障害情報ページで障害の有無を確認できる
通信障害の場合は一時的なものなので、障害情報ページで復旧予定を確認して待ちましょう。
慢性的に遅い場合は、以下の判断基準で乗り換えを検討してください。
乗り換えを検討すべき判断基準
以下のチェックリストに2つ以上該当する場合は、回線の乗り換えを検討する価値があります。
- STEP 1〜6の対処を全て試しても改善しない
- 有線接続で測定しても常に30Mbps以下
- 夜間(19時〜23時)に極端に遅くなる(昼の1/10以下)
- プロバイダがIPv6に非対応
- マンションのVDSL方式で速度に限界がある
1つだけの該当であれば、該当するSTEPの対処法で改善する可能性がまだ残っています。
2つ以上該当する場合は、環境改善だけでは限界がある状況と判断できます。
👉速い光回線ランキング|実測値で徹底比較
👉光回線の乗り換え完全ガイド
乗り換え先の選び方のポイント
回線を乗り換える場合は、以下の4つのポイントを押さえておくと失敗しにくいです。
- 独自回線を選ぶ:NURO光・auひかり・電力系(eo光・コミュファ光等)はフレッツ光とは別の回線網を使用しており、混雑しにくい
- IPv6(IPoE)対応を必ず確認する:乗り換え先でもIPv6に対応していなければ、夜間の混雑問題は解決しない
- みん速で地域の実測値を確認してから契約する:みんなのネット回線速度で、引越し先の地域やマンション名で検索すると、実際のユーザーの測定結果を確認できる
- スマホセット割も考慮して選ぶ:ドコモユーザーならドコモ光、au/UQモバイルユーザーならauひかり・ビッグローブ光など、スマホ料金が割引になる組み合わせを選ぶと通信費全体を抑えられる
特に、フレッツ光系(光コラボ含む)から独自回線への乗り換えは、混雑改善の効果が大きい傾向にあります。
ただし独自回線は提供エリアが限定されているため、まずはエリア確認から始めてください。
光回線が遅い原因に関するよくある質問(FAQ)
まずは本記事のSTEP 1で速度を測定し、有線接続とWi-Fi接続のどちらで遅いかを切り分けてください。
有線でも10Mbps程度の場合は、IPv6への切り替え(STEP 5)や配線方式の確認(STEP 6)が優先的な対処法になります。
特にIPv4(PPPoE)接続では、混雑ポイント(網終端装置)がボトルネックになりやすいです。
IPv6(IPoE)接続に変更することで、夜間の速度低下が大幅に改善するケースが多いです(STEP 5参照)。
10ギガ回線を契約している場合は、Wi-Fi 6E以上のモデルがおすすめです。
BUFFALOやTP-Linkの主要メーカーから選べば、設定も簡単で初心者でも問題なく使えます。
根本的に改善したい場合は、管理会社に光配線方式への切り替えを交渉する方法があります。
近年はマンション全体の設備更新で光配線方式に切り替える事例も増えているため、まずは管理会社に相談してみてください。
・下り(ダウンロード):動画視聴・Webブラウジング・アプリダウンロードなど、データを受信する速度
・上り(アップロード):ビデオ通話・ファイルアップロード・SNS投稿など、データを送信する速度
・Ping値(レイテンシ):データの往復にかかる時間で、オンラインゲームでは50ms以下が推奨
一般的な用途では「下り速度」を最も重視すべきです。
オンラインゲームをプレイする場合のみ、Ping値も合わせて確認してください。
ただし、回線自体を変えた方が効果が大きいケースもあります。
たとえばフレッツ光系(光コラボ)からNURO光やauひかりなどの独自回線に乗り換えると、回線網自体が異なるため混雑の影響を受けにくくなります。
まとめ
光回線が遅い原因は「回線そのもの」だけではなく、端末・Wi-Fi・ルーター・IPv6設定・配線方式など複数の要因が考えられます。
本記事の7ステップ診断チェックリストで、上から順に確認していけば原因を特定できます。
【 7ステップ診断チェックリスト 】
| STEP | 確認内容 | よくある原因 | 対処法 |
|---|---|---|---|
| STEP 1 | 速度測定 | — | Fast.com・みん速で測定 |
| STEP 2 | 端末 | OS未更新・スペック不足 | アップデート・再起動 |
| STEP 3 | Wi-Fi | 距離・干渉・周波数帯 | 5GHz接続・設置場所変更 |
| STEP 4 | ルーター・LANケーブル | 古い規格・ファームウェア | 買い替え・ケーブル交換 |
| STEP 5 | IPv6設定 | IPv4接続で夜間混雑 | IPoE申込・ルーター設定 |
| STEP 6 | 配線方式 | VDSL(100Mbps上限) | 光配線切替交渉・ホームルーター |
| STEP 7 | 回線混雑 | 利用者集中 | 乗り換え検討 |
多くの場合、STEP 2〜5の対処(端末の見直し・Wi-Fi設定の変更・ルーターの買い替え・IPv6への切り替え)で速度は改善します。
回線の乗り換えはSTEP 7の判断基準に2つ以上該当する場合に検討してください。
まずはSTEP 1で今の速度を測定し、この記事の診断チェックリストに沿って、できることから試してみましょう。

